あの世とはいったいどのような世界なのか？-あの世とこの世の違いについて

皆さんは「無常」という言葉を学生時代に古文などの学科から既に学んでいると思います。

お盆なので、少しこのことを掘り下げて考えてみました。

例えば、昔から「沙羅双樹の鐘の音・・諸行無常の響きあり・・・盛者必衰の理をあららわす・・」とか言われていて、平家物語などを読んだりして言葉上は理解し記憶している方も多いでしょう。

さてこの「無常」という言葉ですが、深く追求されると何だか本当はよくわかっていないことも屡々見受けられるのではないでしょうか？

私がある看護予学校の講師をして、論文とか現代文などを教えていたことがありました。

その時に生徒に教えているつもりでも、結構生徒の方から教えられることも多かったのですが、（生徒といっても高校生ばかりではなく、大人の人も多かったためです）その生徒から教わったことの一つに「この世では形あるものは必ず崩れる」という内容がありました。

所謂「この世に存在するもので形の変わらないものなど何一つも存在しない」という

先ほどの「諸行無常の理」と同じ内容になってくるのですが「この世の幸せ、つまり

例えば

家庭をもち子供たちに恵まれ財産や家屋敷をも、しっかり築き上げたとしても、その幸せな状態はいつまでも続くでしょうか？」という話をした後に、

「あなたにとって本当の幸せとは？」という論題を私が提案して、看護系学校の入試の対策に必要な論文を作成させるという形式の授業だったのです。

論文といっても、400時字詰め原稿用紙に2～4枚程度くらいの小論文での作文でした。

おかげ様で私が担当した年の生徒は殆どの生徒さんが合格し全体的にみても特に高い合格率が出たようです。

中には、東京慈恵大付属看護学校に受かる筈のない学校にまで、無事合格した生徒さんもいたようです。

【あの世が実態でこの世は一時的な仮の世界】

皆さんの中には夢を見た経験のある方も、相当数いらっしゃるのではないでしょいうか？

みなさんにとっては、今現在、この世が実際に目の前にあるので現実にあるのだというように見えるでしょうね。

これは当然でだれでもそう思いますね。

しかし「この世しか存在しないように見えているのは錯覚」であって、この考えを真反対の見方に変える必要がいずれは遅かれ早かれ生じてきます。

「すべてが実際にありこの世しか存在しない」ように見えても、「所詮、この世はあり続けることはできない」世界なのです。

先ほどの『無常』の世界ということになりますね。

それに対して、あの世はあり続けることができる言わば「常」の世界です。

「この世は実態があるように見えても、いずれは崩れていく世界であって、永遠には続かない世界なんだ、それに対してあの世は夢のような世界であるが、実際は夢ではなく、これから先もずぅ～とあり続ける世界であり、永遠に続く世界なのだ」ということを悟り、実感していくということは実に今後の人生上とても大切な事柄になってきます。